7月下旬にReborn Art Festival 2017に訪れて約1か月。
メディアを通して展示作品についての紹介を見たり、東京に戻ってからもワタリウム美術館で開催された「Reborn-Art Festival 2017 場外バトルトーク」に参加したりしているうちに、もう一度この芸術祭に行きたいという気持ちが強くなってきました。
石巻再訪を後押ししたのが、ポストロックオペラ「四次元の賢治 -第1幕-」の開催です。
8月30日、再び石巻に足を運ぶことにしました。今回は、足を運べなかったエリアDを周って、見逃していたエリアBのSIDE COREの展示をみるのが目的。
最後に「四次元の賢治」を鑑賞というスケジュール。
一か月ぶりの石巻。しかしあいにくの空模様…
作品が観られる朝一番からエリアDを周るため、またまた高速バスで仙台へ。JR仙石線に乗って、8時20分に石巻駅に到着。
この日はあいにくの雨。天気予報によると午後には雨が止むとありましたがはたして。。。
路線バス石巻鮎川線で、牡鹿公民館前に向かいます。乗車時間1時間30分。さすがに長いですね苦笑
移動中に雨は止んでくれたのですが、バスを降りると流石に肌寒かったです。ちょうど10時過ぎに到着。14時40分発のバスで市街地へ戻るので、展示作品をぐるっと見て回ります。
【エリアD Tips】
- 路線バスの運賃: 石巻→牡鹿公民館前 1,480円
- D2 のり浜にはスニーカーなどが必須(雨だと地面がかなりすべりやすいです)
- D2→D3→D4、D5→D6は徒歩移動可能(10~15分くらいで隣の展示に行けます)
- D4→D5は徒歩移動は無理(山を登る形になるので、車かリボーンアートバスでの移動が必須)
- エリアDの作品は、金華山との距離感を意識しながら色んな作品を見ると面白さがある
パスポートへの捺印を済ませて、まずはリボーン・アートバスでD2 のり浜へ向かいます。のり浜で砂浜でその場に落ちている流木などを使ったインスタレーション、島袋道浩「起こす」。
このあたりの土地は外部から何かを持ち込んでの表現がNGなところらしく、それを逆手にとって流れてきた流木などを使って表現されています。
雨の影響で波は高くなってましたが、本当に静かな場所でしばらく浜で波の音を聞いてました。エリアDの展示では、一番お気に入りの作品。
https://twitter.com/d_bigger/status/905436786523910145?ref_src=twsrc%5Etfw
ただ、砂浜に向かうまでに石畳などけっこうな傾斜を降りないといけないし、この日は雨上がりという事もあって滑りやすかったので、足元の準備はマストです。
そこから歩いてD3 コバルト荘跡地 へ移動します。
まずは宮島達男「時の海 – 東北」。LEDライトを使ったインスタレーションで、「亡くなられた人々への鎮魂」をそれぞれの数字カウントで表現。
2,3分歩いた海岸沿いにあるのが増田セバスチャン「あっちとこっち #東北」。
東北ツリーハウス観光協会と制作されたそうです。さなぎのような外観のツリーハウスに入ってみると、彼らしい内装が施され、そこから海が見られるようになっています。
【STAFFより】 #rebornartfestival で見られる増田セバスチャン作品を改めてご紹介!
①「あっちとこっち#東北」(Dエリア)
窓の景色のあちら側とこちら側を眺め、ブランコでふたつの世界を行き来する体験型作品の東北版。東北ツリーハウス観光協会との共同制作です。 pic.twitter.com/Z3LYvirYCr— 増田セバスチャン (@sebastea) August 16, 2017
さらに歩いてD4 ホテルニューさか井へ。2つ部屋で展開する、増田拓史「みれなかったものがみえたとき, 2017、部屋の中に置かれた海」。
そして屋上には、Yotta(ヨタ)「ヨタの青空カラオケ@鮎川」。
リボーン・アートバスでD6 御番所公園へ移動。
草間彌生「真夜中に咲く花」が鎮座しています。今回ここに展示される経緯はよく分かっていないんですが、この作品が発表されたのが2010年なので、震災前と今をつなぐってことなんですかね。
あいにくの天候で金華山がかすんでしまったのが残念。
晴れていたらこんな感じで最高の空間になってるみたいです。
昨日のリボーンアートフェスティバル、牡鹿半島ぐるっとバスツアーは快晴。草間彌生、金華山に小林武史の突然のピアノライブはサティから始まった。反対側には沈み始める夕日と反則のような風景に出会えた。#rebornartfestival pic.twitter.com/CLs0qeDRBg
— ワタリウム美術館, WATARI-UM, (@watarium) August 27, 2017
以上でタイムアップとなったので、牡鹿公民館前へ戻りました。
まだ時間があったので、バス停近くの店で(店名忘れてしまった…)おしかMOバーガー 鯨竜田を。ポテトが入ったこの袋を見たのが超久しぶりでした。
そういえばここは、D7 鮎川バス停付近でギャレスムーア「門」が2つありました。
以上でエリアDの鑑賞は終了。14時40分発の路線バスへ石巻市街に戻ります。
どうしても見ておきたかったSIDE CORE
16時過ぎに石巻駅に戻ってきました。「四次元の賢治」開演までにどうしても見ておきたかったB5 ワンパークでのSIDE CORE展示へ。リボーン・アートバスの時間には合わなかったのでタクシーで移動。駅前から15分・1,500円くらいでした。
「Reborn-Art Festival 2017 場外バトルトーク」でSIDE COREの話を聞いていたので、それぞれの作品を咀嚼して見られたように思います。このワンパークという場所で展示されてる意味も改めて感じられました。
そこからリボーン・アートバス最終便で市街地に戻り、中瀬公園で開催される「四次元の賢治」へ向かいました。
これがリボーンアートバスです。
「四次元の賢治」については、別エントリーで。
Reborn Art Festivalへの所感
今回が初開催という事ももちろんあったと思いますが、オフィシャルサイトでの案内がいろいろ不足していたなというのが印象としてありました。
10年はこの芸術祭を続けたい、という意向で次回は2年後、もしくは3年後になる予定と聞いています(3年後だとオリンピックと丸被りになってしまうので、おそらく2年後の2019年かな)
芸術祭において、「芸術×音楽×食」という3本のアプローチは初めての試みかと思いますが、現在札幌で開催中の「札幌国際芸術祭」は音楽家・大友良英がゲスト・ディレクターを務めていたり(前回は坂本龍一さん)と、芸術祭と音楽の関連性は強くなっているのかなと思いますし、そこに「食」という要素も加わってくるのは10年以上ap bankの活動があったことが起因しているのは間違いないと思います。
次回開催時にはいろいろな面で改善されたものになると思いますが、できれば今回の開催にも足を運んでほしい。前のエントリーでも書きましたが、震災の痛みを身体化できるという点では今回じゃないと、という面が結構あると思います。
意外とさくっと行けますよ石巻。何より食べ物がめちゃくちゃおいしいので、その1点でも行って後悔はしないかと。
この週末のクロージングイベント「リボーンまつり」も、JUJU、細美武士さんの参加が決定したり、コンドルズが振り付けを担当した盆踊りがあったりと相当豪華な内容になりそうです。
「リボーン音頭」の音源が聞けます。
【Reborn-Art Festival Radio エリアD 牡鹿半島先端・鮎川エリアversion(約23分)】