東京・ワタリウム美術館で開催中の「リボーンアート・フェスティバル 東京展 そこで何が起きていたのか?」に行ってきました。
リボーンアート・フェスティバル 東京展とは?
この夏、石巻・牡鹿半島で51日間にわたって開催された芸術祭「Reborn-Art Festival」で展示された作品やドキュメントが再展示されています。
私はこの夏、二度石巻に足を運んで芸術祭をいろいろ見て回ったのですが、あまりに展示されてる範囲が広かったので見られなかった作品も結構あったのですが、今回ワタリウム美術館に18作品の展示と14作品のドキュメントが、ギュギュっとまとめられています。
今回の「Reborn-Art Festival」展示作品は、芸術祭終了後に撤去されているので、この東京での展示がラストチャンスみたいです。
今回の展示は芸術祭の作品を”再構築”して展示、となっていたので「再構築とはなんぞや?」という興味で足を運んできました。
美術館の2~4階、ならびに外階段に展示されているのは以下アーティストの作品。
■ 特別展示
ルドルフ・シュタイナー Rudolf Steiner
■ 作品展示(アーティストによる再構成) 17人/組
宮永愛子 Aiko Miyanaga
八木隆行 Takayuki Yagi
ハスラー・アキラ Akira the Hustler
カオス*ラウンジ CHAOS*LOUNGE
齋藤陽道 Harumichi Saito
キュンチョメ kyunchome
カールステン・ニコライ Carsten Nicolai
金氏徹平 Teppei Kaneuji
SIDE CORE + EVERYDAY HOLIDAY SQUAD
ブルース・ナウマン Bruce Nauman
コンタクトゴンゾ contact Gonzo
青木陵子+伊藤存 Ryoko Aoki + Zon Ito
ファブリス・イベール Fabrice Hyber
デイヴィッド・ハモンズ David Hammons
さわひらき Hiraki Sawa
島袋道浩 Shimabuku
バリー・マッギー Barry McGee
■ ドキュメント展示(写真、映像、プランドローイング) 14人/組
名和晃平 Kohei Nawa
皆川 明(minä perhonen) Akira Minagawa(minä perhonen)
目 Mé
Zakkubalan
有馬かおる Kaoru Arima
クー・ジュンガ Koo Jeong A
鈴木康広 Yasuhiro Suzuki
JR (ジェイ・アール)
増田セバスチャン Sebastian Masuda
Chim↑Pom(チン↑ポム)
パルコキノシタ Parco Kinoshita
岩井優 Masaru Iwai
宮島達男 Tatsuo Miyajima
Yotta(ヨタ)
このラインナップは相当密度濃いですよね。これが大人1,000円で見られるのは、結構おトクだと思います。
(ペアならもっと安いし、リボーンアートパスポートを持ってるとさらに安い)
朝11時の開館直後に入ったのですが、休日とはいえそこそこ人が入っていたので(とはいえ混雑してるほどではないので、じっくり作品を見られます)、このフェスの火種は続いてるんだなと個人的にはうれしくなりました。
作品展示
せっかくなので、現地での展示と東京展の展示を並べてみました。
名和晃平 White Deer (Oshika)
[牡鹿半島]
[東京]
今回の「Reborn-Art Festival」の象徴ともなった巨大な白い鹿。全身6mにもおよぶ巨大なモニュメントは現地ではものすごい存在感でしたが、東京展ではこんな小さくなっています笑。でも、これはこれでいい感じでした。
SIDE CORE
[石巻 ワンパーク]
[東京]
現場では気づかなかったけど、比べてみるとサイズダウンしてますね。
この作品は、ワンパークという場所についてのバックボーンを知っているかどうかで、印象がまた違いそう。
(※ここに作品についての記載があります)
カオス*ラウンジ
[石巻 日活パール劇場]
[東京]
日活パール劇場という場所のインパクトが大きすぎるので、正直比較はできないんですが、こちらは東京展用に明確に再提示されているように思えました。
キュンチョメ 空蝉Crush!
(映像作品なので、写真は割愛)
映像は石巻で見たものと同じだと思うんですが、東京展ではテレビの解像度が良すぎるためか、グロテスクなくらいいろいろ見えてまた違った印象がありました笑
石巻エリアに行った時の様子はこちらに
ドキュメント展示
こちらは、制作にあたってのドキュメント展示です。
この夏、現地で作品を観た自分にとっては、完成系のプロットだったり、図案が見られて面白かったです。
Chim↑Pom
東京展を観た感想
この夏に石巻、牡鹿半島で見た作品も多かったので、現地での見た時の感覚が改めてよみがえってきましたし、現地で見ることが出来たことの大きさを再確認できたところもあります。
当たり前ですが、展示されていた空間や土地を含めてのインスタレーションだったので、”身体性”を排除しての再展示です。
なので、この夏「Reborn-Art Festival」に足を運んだ人はもう一回見たい、という気持ちじゃなければ来なくてもいいかな。それ以上のものはないので。
この東京展で初めて作品を見て何かを感じた人は、ぜひ次回2019年の開催時に石巻に足を運んでほしいなぁと思ってます。全体を通してよく分からない、という人もいるかと思いますが、これだけ色んなインスタレーションが一カ所にまとまったらそう思うのも間違いない気はします苦笑
はじめてこの作品群を見た人がどういう印象を持つのかは気になります。
12月10日まで開催しているので、気になっている方はぜひどういう印象を持つか教えてください。